発音の勉強
ろう学校幼稚部で発音とひらがな、カタカナの読み書きを勉強させられた。
それに加えて、俺の家だけのルールで手話禁止。
学校や家で手話を使ったら母に酷く怒られた。手話なんか使ったらダメ!言いたいことは紙に書くか、口で言って!って。
言いたいことが言えなくて、本当に辛かった。
そんな思いがあったからこそ、発音の勉強をしまくったよ。手話が使えないからね。
・発音の勉強
うがいをするとがらがらって言いますよね。その「が」・「ら」の発音を覚えていく。
更に、紙にひらがなの「が」と「ら」を書いて見て覚えていく。
ろうそくの火を息でフーと吹きますよね。その「ふ」の発音を覚える。
紙に「ふ」と書いて覚えていく。
そういった発音の勉強やひらがな、カタカナの読み書きを勉強しまくった。
一日ずーっと発音の勉強。3年間ずーっと発音の勉強。本当に嫌になるぐらいね。
けど、母とマンツーマン楽しかったなー。発音が出来たら褒められるし嬉しかった。
今も鮮明に覚えてる。
幼稚部の先生、母のお蔭で、口話出来るようになったよ。arigatou!
口話が出来るようになったからこそ、今があると思う。普通の小学校、中学校、高校、専門学校、そして社会人。
色々あったけど、俺としてはすげー満足。かけがえのない友達もできたし、健常者の奥さんもいるし。
手話が出来ない。
口話の勉強ばかりして、手話禁止だったので簡単な手話しか出来ません。それに普通の学校だったし手話を使う環境もなかった。
聾学校の同級生と会っても手話が出来ないから会話ができない。だからあまり会うこともないし遊ぶこともない。
仮に手話出来たとしても役に立つのか。手話よりも口話が大事なんじゃないかと俺は思う。
口話が出来て手話が出来るというのは理想だけど。
■同級生はどうなったの?
同級生は口話の勉強をあまり勉強してなくて手話ばかりしていた。結果、普通の学校に行けず聾学校の生活を過ごしていた。
今は仕事に就けず、バイトを転々しながら生活を過ごしている。
もし、口話が出来なかったら想像つかない。
口話が出来なかったらどんな生活になっていたんだろう。手話ばかりの生活を過ごしていたら、一人で過ごせる力があるのだろうか。満足に暮らせるのだろうか。
聴覚障害の子がいる親に言いたい。
口話が出来ないんじゃなくて発音の勉強をやらないだけ。甘えたら絶対後悔すると思う。出来るだけ発音の勉強をしたほうがいい。本当にその子が好きならね。
人間は障害関係なくやろうと思えば出来る。失敗してもなんかしら経験が残るから。
障害があるから仕方がない出来ない。っていうのは甘え。