朝
目覚まし時計を使わず、体内時計で朝6時に起きる。
これ、体内時計で起きるの当たり前だと思ってたんだけど、健常者の人たちは目覚まし時計というのを使って起きる。
目覚まし時計で起こされる気持ちはどんなんだろう。と今も考えてしまう。
チュンチュンと鳥が鳴ってるね。気持ちいい朝だ。と言われても、想像つかない。チュンチュンと鳥が鳴っている音ってキレイなの??
あ、今雨強いね。音がすごい。と言われても、どんな音なの??
カーテンを開けてみないと分からない。
音が聞こえる世界ってなんだろう。
朝の支度終えて、補聴器を付けてTVを付ける。朝の番組はほとんど字幕なし。
あー、つまらない音の聞こえない世界の朝がやってきた。
音の聞こえない世界はつまらん。
仕事場
朝のミーティングがあるんだけど、重要なところだけはミーティングが終わってから、同僚が紙に書いて教えてくれる。すごく感謝しています。
ありえない話だけど、病院っていい人ばかりのイメージありますよね。実際そうでもないです。俺、昔いじめにあいましたから。
レインツリーの国の映画を見た人わかると思いますが、俺の後ろにたって悪口を言ってたらしい。同僚から聞きました。
悪口言うなら直接俺に言ってほしかったな。今は辞めて、いないけど。
今のところ平和です。
コミュニケーションは基本1対1での口話。多人数は無理。口の数が多すぎて、読み取れない。
どうしてもわからないときは、紙にかいてもらっています。
あと、場の空気を読むのに必死。場の空気が良ければ俺からコミュニケーションを取りつつ関係を築いています。場の空気が悪ければ黙っとく。
場の空気を読むっていうか、みんなの表情をとにかくみる。
そんな毎日はつかれまくり。
帰宅
補聴器を外して風呂に入る。補聴器を付けたまま風呂に入ると補聴器が壊れるので外してから入ります。風呂から上がり、補聴器を付ける。
妻が作った晩御飯を食べながらTVを見る。この時間はほとんど字幕ついているので面白い。
妻としゃべるときはほとんど口話です。
俺が分かるまで繰り返して話してくれるのですごくありがたい。
補聴器を付けても、音は拾えるけどその音の判別が出来ない。
こんにちはと話しかけても、俺の頭の中ではこああああああと判断してしまう。それが感音性難聴。感じる音が難しい聴(みみ)。
人によって音の判別が出来るらしいけど、俺は音の判別ができない。
補聴器を外し、寝る。
音の聞こえる世界に行けるよう願って。夢でもいいから。
妻の声、どんな音なんだろう。